2026年3月24日火曜日

ASPIRE-ASAP Annual meeting

 3/17-3/18で筑波山江戸屋にてAnnual Meetingを行いました。

久々の国際会議オーガナイザーでしたが、学生達がしっかり働いてくれて何とかなりました。

会議自体は、これまでの研究成果の発表と今後の研究方向性について議論ができて良かったです。

つくばに住んでいると筑波山のホテルには宿泊することはないので、良い経験になりました。

2026年1月6日火曜日

2026になりました

あけましておめでとうございます。 

こちらのブログ、気づいたら2年半ぐらい投稿していませんでした。

プレスリリースにしなかった論文の解説を、気が向いたら行います。

2023年11月1日水曜日

掲載論文解説:トマトモザイクウイルスの移行タンパク質を共発現させることで、トマトにおける一過的タンパク質発現が促進される。

ポイント
1.トマトモザイクウイルス移行タンパク質(ToMV MP)を共発現させることで、トマトにおける一過的タンパク質発現の発現領域が拡大される。そのことで、感染部位から離れた位置におけるタンパク質の生産が2倍以上に増加した。

論文内容
トマト茎に、つくばシステムを用いてGFPを一過的に発現させた場合(下図C)と、GFPおよびToMV MPを共発現させた場合(下図D)に、ToMV MPを用いると、GFPの発現領域が拡大した


感染部位位置から2-4 cm離れたサンプルを回収して、ウェスタンブロッティング解析を大なった。GFPの発現量が約2倍以上、上昇した。

これらの結果より、ToMV MPを共発現させることで、トマトにおけるタンパク質の発現領域を拡大でき、発現量の増大にもつながる。

2022年3月17日木曜日

震度4?

 昨日は久々に大きく揺れましたね。

つくば市公式で震度4だそうですが、土浦と同じく震度5弱はあったと思われるぐらいゆれました。ただ、ひっくりかえっているものも無く、停電が2時間ぐらいで済んだのは良かったです。つい2週間前に、さんざん耐震しろと注意を受けたので、功を奏したと思います。

2022年2月1日火曜日

掲載論文解説:トマトにおける光受容体フィトクロム変異体は暑さに強い表現型を示す

 日本語解説

Abdellatif et al. (2022) Int J Mol Sci 23, 1681

ポイント

1.トマト光受容体フィトクロム変異体phyA, phyB1B2では、栄養成長期において、暑さに強い表現型を示す。

2.通常トマトの花粉は暑くなると稔性が下がるが、変異体では野生型よりも稔性が高い。ただ、着果はそれほど変わっていなかった。

3.栄養成長期において耐暑性が付与されることから、今後のゲノム編集のターゲットとしての利用も期待できる。


論文内容

温暖化の影響もあり、熱ストレスが世界的な問題となってきている。特に農業という視点から、熱ストレスは植物の成長を阻害するとともに、収量の減少を引き起こす。本研究では、トマトフィトクロム変異体phyA, phyB1B2が栄養成長期に高温耐性を示すことを明らかにした。夏場のガラス温室は、気温が50℃以上に達することも少なくない状況ですが、そのようなガラス温室内では通常のトマトは萎れたり、弱ってきたりしますが、phyA, phyB1B2変異体は下図のように良好な生育をみせました。これは、高温時における膜の安定性と水分保持が強化されたためと考えられます。


一方で、生殖成長期において、高温時における花粉の稔性が変異体で上がってはいたものの、着果率に関しては、野生型と大きな違いは見られなかった。

これらのことから、phyA, phyB1B2変異体は栄養成長期に高温耐性を示すことが明らかとなった。夏場をこの変異体で乗り切って、秋で実をつけさせるということを行えば、この変異体が有効利用できるのではないかと思われる。もともと変異体なので、ゲノム編集などで変異を導入するといった使い方もあると考えられる。

ぼちぼちと解説を増やす

 掲載された論文等でプレスリリースしていないものとか、ぼちぼちと解説を載せていこうかと思います。ただ、あまり頻度は期待しないでください。

2022年1月28日金曜日

何も書いていなかった。。。

 前にポストしたのが4月なので、ブログを放置しておりました。今年度は学会運営年度でして、2つ回ってきています。どうも、十数年前にTXが開通した際に、つくばに学会が回ってきて、今回、一回りしたということみたいです。

2021年9月 植物バイオテクノロジー学会 大会実行委員

2022年3月 植物生理学会 大会実行委員

9月の植物バイテク学会は終わりましたが、次は3月の植物生理学会年会です。ここに来てオミクロン株による感染急拡大なので、オンライン開催を早々に決断しておいて良かったのかもしれません。11月、12月の状況だと、オンサイトで出来るのかもと思っていたのですが。

2021年4月16日金曜日

気づけば、すでに新学期が始まって半月経っている。。。

 ブログをほとんど更新しないまま、気づいたら、すでに新学期が始まって半月が経ってしまいました。時が流れるのは早いものです。

コロナは依然として、というか変異株の感染がどんどん拡大していて、茨城も感染者が増えてきているので心配です。ワクチンがようやく接種が始まったのですが、集団免疫による感染者の減少は7-8割と言われていますので、収束まではまだ辛抱です。ただ、1回目の接種が半分ぐらい終わったイギリスでは顕著に感染者が減っているのは朗報です。ワクチンが効果を発揮すれば、重症化リスクが下がると思われます。

ここ最近何があったかと思い返すと、特許登録が完了し、特許証が届きました。https://sites.google.com/view/tsukubapmcb/publications/patents

なかなかいいものですね。

あとはJST-OPERA(https://opera.tsukuba.ac.jp/)プロジェクトが本格ステージに入りました。本格的に研究開発を行うことになります。

2021年2月28日日曜日

今年度ももうすぐ終わりです

 早いもので、今年度も、あと1か月となってしまいました。今年度は前半がコロナでほとんどストップした状況なので、後ろの方にしわ寄せがきて忙しないです。

この2月は論文が2つアクセプトになり、良かったです。いずれも「つくばシステム」を用いた成果なのですが、1つはつくばシステムによる一過的発現によりゲノム編集トマトを作出するというものをPlant Cell Reportsに掲載しました。

もう一つは、一過的発現をする際、発現させるタンパク質によっては壊死が起きるのですが、それを抑制する方法です。100mM以上(200mMが経験上効きが良い)という高濃度アスコルビン酸を噴霧するという単純な方法で壊死が抑制できたというものでPlant Physiologyに拾ってもらいました。壊死については総説とかみても、小胞体ストレスが原因だろうとか書いてあるのですが、原因は分かったからどうやったら防げるのか調べても、全くみつかりませんでした。そこが知りたいのに書いていないということは、明らかにされていないことなので、いくつか試すことにした、というのがきっかけです。作りたいタンパク質が壊死によって作れなかったので。この壊死を何とかしたいと思い、常法通り、数mMアスコルビン酸を噴霧しても全く改善されず仕舞いでした。まあ、普通に考えると、ここでおしまいで、他の方法を試すべきなのでしょうが、アスコルビン酸なんて安いものだから、10倍(30mM)、100倍(300mM)を噴霧してしまえと試しました。このような高濃度の液体を植物に与えるということは常識的にはしないのでしょうが、時には常識の範囲外ということも試してみないといけないということでしょう。

2020年10月8日木曜日

ノーベル化学賞

ゲノム編集がノーベル賞に選ばれましたね。化学賞なのかとちょっと意外でしたが。シャルパンティエ博士とダウドナ博士、おめでとうございます。一番最初にこの現象を見つけられた石野先生は対象外なのは惜しいですが。

2020年9月16日水曜日

日本植物バイオテクノロジー学会技術賞受賞

 日本植物バイオテクノロジー学会技術賞に選んで頂きました。賞状がとどきました。本研究に携わって頂いた方々に感謝です。



もともと、日本植物細胞分子生物学会でしたが、2020年7月から日本植物バイオテクノロジー学会に名称変更され、名称変更後最初の技術賞を頂くことができました。詳しい内容につきましては、系のホームページに寄稿しました。【こちら】ご覧いただけますと幸いです。

折角なので写真撮りました。コロナ禍なので、マスク着用バージョンです。
マスク無バージョンはこちら





2020年9月11日金曜日

Frontiers in Plant Scienceに掲載されました

東北大学の加藤幸成先生と共同研究で行っていた論文がFrontiers in Plant Scienceに掲載されました。加藤先生が開発されたRAPタグ(DMVNPGLEDRIE)が植物においても有効であることで、植物における小型タグのレパートリーを増やすことができました。また、RAPタグ抗体も加藤先生のところで開発されていたのですが、RAPタグ抗体を植物にて作製することに成功しました。そこそこの量がとれるし、何よりもProtein Gカラムで純度が高く精製できるという利点があります。植物なので、抗体がないというのが強みです。CHO細胞に比べると低コストで作製できることから、低コストで抗体が必要な場面(診断抗体とか)での抗体作製に有効活用できるものと考えております。

2020年4月16日木曜日

新型コロナウイルス

緊急事態宣言が出されて1週間以上経ちましたね。2、3週目過ぎてから、感染者数の伸びが鈍化し始めないと、5/6に解除とはならないのだろうか?

茨城県県南も緊急事態宣言に準ずる措置となっており、筑波大でも授業はオンラインで、大学院生も含むとなりました。オンラインで実験は無理なので、論文読むとか書くとかさせるしかない状況です。

皆さんそうかもしれませんが、ZoomやらTeamsやらに詳しくなってきました。

あまり暗い話ばかりだと気が滅入りますが、医学の先生と行っていたシラカバ花粉アレルゲンの大量生産に関する論文がFrontiers in Plant Scienceに掲載されました。結構、がっつりと作れることが分かりました。

また、共同研究ですが、つくばシステムがかいわれ大根でもうまくいったという論文がPlant Biotechnologyに掲載されました。

2020年3月5日木曜日

3月ですね

もう3月になってしまいましたね。
今年は、コロナウイルス感染拡大予防の観点から、学会が軒並み中止になりました。小中高も臨時休校なので、こればかりはどうしようもないですね。公衆衛生の専門家ではないので、厚労省の受け売りですが、こまめな手洗いが大事みたいです。

ここにきて、韓国、イタリア、イランでの患者数が急増しているのが気になります。ただ、東京、千葉で感染者数が増加しているのに、茨城は0というのが、逆に不気味ではあります。

2020年1月16日木曜日

Communications Biologyに掲載

結構、前々から行っていた研究なのですが、最後の最後で詰まっていた論文を、Communications Biologyに掲載することに至りました。
プレスリリースはこちら

植物型SUMO E3 ligaseしかPHDフィンガーをもたないのですが、このPHDフィンガーがヒストン修飾(H3K4me3)を認識したり、メチル化酵素を認識したりして、発現調節に関わっていることを明らかにしました。

何とか掲載まで至ってほっとしているところです。
Communications BiologyはSpringer Natureが出した新しい雑誌なので、今年にインパクトファクターがつく予定です。いくつになるか楽しみです。折角なので、ドンと高いと良いですが。

そういえば、Nature Foodという雑誌も創刊されましたね。トマトの成果とかをこういった雑誌に載せられれば良いですが。

2019年12月31日火曜日

台湾World Vegetable Center

 事務局長を務めております産学協力第178委員会(代表:江面教授)から台湾World Vegetable CenterおよびAcademia Sinica Agricultural Biotechnology Research Centerへ視察へ行ってきました。


 きっかけは、昨年まで筑波大でNBRP助教だった星川さんがJIRCASに赴任し、JIRCASからWorldVegへ派遣されているということで、視察をお願いしました。
 WorldVegは台湾政府およびドイツをメインに日本を含め数か国の資金によって成り立っているそうです。ABSのこともあり、今後、遺伝資源が重要となってきますが、WorldVegでは155か国から収集した6万以上のアクセッションを保有しており、この40年間で200の国々へ約70万サンプルを配布した実績をもっています。種子保管庫では、バーコード管理されており、右図のような低温室にて保存されています。
 これだけの数を管理するのは大変な作業かと思いますが、これらの遺伝資源を用いて様々な品種が作出されていることを考慮すると、遺伝資源の重要さが分かります。一緒に行った企業の方からも早速問合せがあったそうです。
 これだけの遺伝資源を一つ一つチェックするというのは大変な作業ですが、WorldVegでは左図のようなPhenospecとよばれる、自動で移動しながら、1000近くの植物体のフェノタイピングを行う装置を導入していました。1時間かけて、往復しながら植物の成長度合、高さ、葉の大きさなどを測定するそうで、膨大なデータを取得することが可能だそうです。導入には5000万円ぐらいはかかるそうで、その資金をどこから調達するかが問題にはなりますが。

 このあと、Academia Sinica Agricultural Biotechnology Research Centerにお邪魔しました。来年、新幹線の駅近くに引っ越しするそうですが、ここでは、GMOを中心として、植物バイテクによる研究が行われておりました。台湾の主力産業であるランの研究も行われており、病害に強いものとかの作出を行っているとのことでした。
 また、同じラン科のバニラも育てられていました。台湾のような温暖な地域でも、右図のように成長するまでに4年かかるそうで、なかなか生育に時間がかかる植物です。
 1つなるほどと思ったのは、温室にピンク色のメッシュで、生育状況を調べるというものです。LEDでは赤と青で成長を促進させるが、これを温室でも行おうという方法だそうです。これでうまいこと生育促進につながれば、LEDよりは断然安上がりではあります。

 今回は台南を中心に視察でしたが、ほかのところを見るというのは様々な知識を直接知ることができて良いものです。


2019年9月7日土曜日

最近、投稿が滞っています

投稿が滞っていますが、気づけば今年度も折り返しに近くなってきました。何があったかをかいつまむと、
札幌に2回
台北へ1回
今、京都での学会(日本植物細胞分子細胞生物学会)に参加しています。
来年はつくばで年会を開催します。名前が日本植物バイオテクノロジー学会(Japanese Society for Plant Biotechnology)に変更するそうで、変更後最初の学会がつくばで開催されるということです。皆様、是非ともご参加をお願いします。
また、この学会の雑誌Plant Biotechnology誌が、PubMedに載ることになり、新しい巻からPlant Biotechnol (Tokyo)として載ることになりました。こちらへのご関心頂けますと幸いです。

2019年3月26日火曜日

植物生理学会

名古屋での植物生理学会に参加してきました。今回はJapan-Taiwan Plant Biology 2019との共催ということで、非常に盛況な会となりました。ちょうど中日に筑波大学産学連携シンポジウムなるものがあったので、名古屋-東京-名古屋と日帰りをしましたが。

Keynote lectureでは非常に勉強になりました。日台のトップクラスの方々のご講演ですから。


2018年12月19日水曜日

中国河北省農林科学院訪問

ちょっと前になりますが、中国河北省農林科学院に招聘されました。
また、トマトへのゲノム編集およびトマトバイオリソースについて講演をしてきました。形質転換やゲノム編集の規制についての質問が結構ありました。中国では現状、遺伝子組換えについては綿が商業栽培されているのみで、あとは、アメリカとかから遺伝子組換えトウモロコシなどが輸入されているそうです。ゲノム編集についてはまだ結論はでておらず、日本はどうだ?という質問もありました。一応、その時点でのマスコミ等でも報道された情報(SDN-1は組換えとは扱わないが、情報を提供する必要あり)を答えておきました。正式な見解は今年度中かと思われますので。

河北省は北京、天津とあわせると1億人もの人口にのぼり、日本とほぼ同じという人口の多い省です。生産現場にも連れて行ってもらいました。河北省農林科学院が作製した品種の販売も行っており、中国全土の約2割はここで育種した品種だそうです。また、降水量が少ないため、省水栽培の研究にも力を入れているとのことでした。

特徴的だったのは、ビニールハウスの形状ですね。日本の一般的なものとは異なり、南向き重視した形です。これにより、暖房代をかけずに栽培することも可能となったそうです。実際、河北省は東北地方ぐらいの緯度で、冬はかなり温度が下がるので、この方法は効果的だそうです。南側の背が低いので作業動線としてはあまり良くないかもしれないが、中国なので、人数は多いから、日本のように省力という発想はないのかもしれません。
 現在、河北省農林科学院も共同研究を積極的に行っており、信州大学と共同研究協定の締結を12月に行ったとのことです。

2018年10月29日月曜日

論文が掲載されました

10日ほど前になりますが、Plant Cell Reportsに論文が掲載されました。
一過的タンパク質大量発現システムをトマトの様々な栽培種、野生種において適用させたという論文です。

https://link.springer.com/article/10.1007/s00299-018-2350-1
https://drive.google.com/file/d/1nbkLYZsPyTKMmXSfJf3ndjT3Lio-gL-A/view(日本語解説)

色々と使い道がありそうです。