WorldVegは台湾政府およびドイツをメインに日本を含め数か国の資金によって成り立っているそうです。ABSのこともあり、今後、遺伝資源が重要となってきますが、WorldVegでは155か国から収集した6万以上のアクセッションを保有しており、この40年間で200の国々へ約70万サンプルを配布した実績をもっています。種子保管庫では、バーコード管理されており、右図のような低温室にて保存されています。
これだけの遺伝資源を一つ一つチェックするというのは大変な作業ですが、WorldVegでは左図のようなPhenospecとよばれる、自動で移動しながら、1000近くの植物体のフェノタイピングを行う装置を導入していました。1時間かけて、往復しながら植物の成長度合、高さ、葉の大きさなどを測定するそうで、膨大なデータを取得することが可能だそうです。導入には5000万円ぐらいはかかるそうで、その資金をどこから調達するかが問題にはなりますが。
1つなるほどと思ったのは、温室にピンク色のメッシュで、生育状況を調べるというものです。LEDでは赤と青で成長を促進させるが、これを温室でも行おうという方法だそうです。これでうまいこと生育促進につながれば、LEDよりは断然安上がりではあります。
今回は台南を中心に視察でしたが、ほかのところを見るというのは様々な知識を直接知ることができて良いものです。